母校の昔を偲ばせる枸橘。その生垣に囲まれた白壁の校舎は平成２５年、空を仰ぐ銀砂の
　運動場は平成２６年に新しくなりました。生徒たちが白い光の中で勉学に、クラブ活動に勤
　しんでいます。
　　旧校舎は、創立５０周年を機に改築されたコンクリ―ト造りでしたが、その改築前の校舎
　の多くは、朝倉中学校の木造校舎で、運動場は、当時の生徒たちが櫨と桑の畑を地均して、
　筑後川から砂を、小石原川から石を運ぶなどして先輩から後輩へと代々建設に携わり、作業
　中学校の異名をとるほどの努力により完成させたのものでした。
　　明治４1年、朝倉・三井・浮羽・筑紫など地元の悲願であった中学校教育機関創設の熱心
　な運動は、福岡県立朝倉中学校の誕生として結実し、開校日には郡民がこぞって旗行列に参
　加し、これを祝慶しました。その後も教育への熱意は絶えることなく、朝倉高等女学校・甘
　木高等女学校・甘木中学校など、母校の前身となる学校が開校し、昭和２４年には男女共学
　の統合朝倉高等学校として生まれかわりました。こうして、この１００年の間、母校を巣立
　った４万同窓生はそれぞれの時代を知力と精神力で切り拓き、各分野で偉大なる功績を残し
　ています。
　　そして、母校は今、学力・意欲・判断力の向上と心の育成などを教育理念に掲げた「桃李
　プロジェクト」を推進し、その一環として勉学と部活動（参加率９０％超）の両立のほか、
　朝倉未来塾、立志塾、イングリッシュキャンプや国際英語スピーチコンテストをはじめ、伝
　統文化の継承や地域貢献活動などの取組を積極的に展開しています。
　　こうした優れた教育環境のもと、生徒たちは、教鞭をとる教師陣とともに、世紀を超えて
　脈々と続く建学の精神を受け継ぎつつ、情報化・グローバル化の新時代を担う人材として、
　郷土の発展はもとより、我が国と世界の発展に寄与するものと確信します。
　　平成３０(２０１８)年、母校は創立１１０周年を迎えます。新たな世紀に踏み出した最初
　の１０年の節目を、母校創立を祝った郡民以上の慶びをもって寿ぐとともに、無限の可能性
　を秘めた生徒たちが、希望を満身に抱いて羽ばたくため手助けをしようと、同窓会・ＰＴＡ
　・後援会・一原会・学校は、朝倉高校創立１１０周年記念事業実行委員会を結成し、記念式
　典のほか、別記の記念事業の実施を決定したところです。
　　このうち、効率的な授業と生徒の学力・プレゼンテーション・コミュニケーション能力等
　の向上をめざす「ＩＣＴ教育環境整備事業」につきましては、無線ＬＡＮ・電子黒板・タブ
　レット端末等の導入に多額の経費を要するため、同窓生と関係の皆様方から寄付金を募るこ
　ととし、平成２７年１２月から平成２９年３月までの募集期間で目標額３千万円として取り
　組みました。結果、同窓生をはじめ、市内外法人・団体の絶大な協力を得まして、募金額は
　目標額を超えることができました。
　誠にありがとうございました。

　　平成２９年６月末日現在、次のとおりです。
　　募金額　３６，８１３，４００円
　　件数　　１，０６９件

　　これにより、朝倉高校の教室に導入するＩＣＴ教育器材につきましては、当初３教室に導
　入の計画でしたが、大会議室や全教室への整備が実現できることとなりました。平成２９年
　度中に工事・機器導入・試験運用を経て、朝倉高校創立１１０周年にあたる平成３０年４月
　に朝倉高校のＩＣＴ教育がスタートします。


　　 ※「桃李プロジェクト」とは・・・「豊かな心に確かな学力の花が咲く」の理念のもと、
　　　　 朝倉高校が取り組んでいる、特色ある教育活動プロジェクト。
　　 ※「ＩＣＴ」とは・・・information and communication technologyの略。日本語では「情
　　　　 報通信技術」と訳される。ＩＴとほぼ同義。日本では、情報処理や通信に関する技
　　　　 術を総合的に指す用語としてITが普及したが、国際的にはICTが広く使われる。




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　記
　　記念事業
　　１　朝倉高校創立１１０周年記念式典（平成３０（２０１８）年５月２６日（土））

　　２　ＩＣＴ教育環境整備事業
　　　　…無線ＬＡＮ・電子黒板・タブレット端末の導入により、ＩＣＴ教育環境を整備して
　　　　効率的な授業と生徒の学力・プレゼンテーション・コミュニケーション能力等の向上
　　　　をめざす。

　　３　国際英語スピーチコンテスト（平成３０（２０１８）年１０月）
　　　　…平成２３年から実施している海外の高校生を招いての国際英語スピーチコンテスト
　　　　を、より充実した内容で実施する。

　　４　朝倉海外塾及び報告会
　　　（１）目　的：代表生徒による海外研修を実施し、以下の項目を達成させる。
　　　　　　�@世界の若人との交流をとおして、互いの視野を広げる。
　　　　　　�A自国の文化を紹介し合うことにより、互いの文化を尊重する姿勢を育む。
　　　　　　�B世界最先端の技術を持つ企業の在り方やその企業で活躍する人材の生き方に学
　　　　　　　ぶ。
　　　　　　�C本研修で学んだこと、感じたことを発信する。
　　　（２）期　日：平成２９年１０月２２日（日）〜平成２９年１０月２７日（金）
　　　（３）研修先：アメリカ合衆国　ワシントン州　シアトル市及び近隣都市
　　　（４）参加者：生徒１０名（引率職員２名）
　　　（５）研修報告会：創立１１０周年記念式典時に研修成果報告を行う。

　　５　校史続編の編纂発刊
　　　　…創立後１００年（平成２０年度）〜１０９年（平成２９年度）を対象とする校史続
　　　　編其６を編纂発行する。

　 　６　創立１１０周年記念講演会（平成３０（２０１８）年５月２６日（土））

朝倉同窓会会員名簿発刊の延期について（お詫び） 　　この度は朝倉高校創立１１０周年を記念して発刊予定の「朝倉同窓会会員名簿」の購 　入予約をいただいているところですが、朝倉高校創立１１０周年を記念して取り組みま 　したICT教育環境整備事業募金により整備された器材を使った授業風景と平成３０年５月 　２６日の記念式典の風景をこの会員名簿に掲載するため、当初予定しておりました平成 　２９年中の発刊を平成３０年７月に延期させていただきたく存じます。 　　皆様方には楽しみにお待ちのところ、大変申し訳なく、ここにお詫び申し上げるとと 　もに、何卒ご理解とご了承を賜りますようお願い申しあげます。 　平成２９年８月

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